たんぽぽだより

たんぽぽだより

2020.11.04

2020.11号より

効果的なコミュニケーションについて

認知症になると、話す・理解することが難しくなることがあります。認知症のある人がわからなかったとしても、接する側がコミュニケーションを取り続けることは大切です。個人差はありますが、ポイントを知っておくことで行いやすくなることもあります。
コミュニケーションには言語的なものと、そうでないもの(表情や視線等)があります。
今回は「言葉を用いたコミュニケーション」のポイントをいくつかご紹介したいと思います。

①なるべくゆっくり時間をとりましょう。

・介護者の言うことを脳で理解するために少し時間が必要です。話し手は少しゆっくり話すよう心がけましょう。

②1段階か2段階の言葉を使いましょう

・何をすればいいかわかりやすいように、短い言葉で区切って伝えましょう。
良い例:「座りましょう」「ここを持ちましょう」「立ちましょう」と区切る。
良くない例:「座って、ここを持って立ちますよ」と続けて言う。

③抽象的な言い回しは避けましょう

・例えば「出かける準備をして」「きれいに片付けて」は抽象的な言い方です。代わりに、出かける準備であれば「着替えましょう」「トイレに行きましょう」等、片付けであれば「本を棚に入れましょう」「毛布をたたみましょう」等の言い方であれば具体的に何をするかわかりやすいです。

④2つ以下の簡単な選択肢を挙げてみましょう

・可能であれば、認知症のある人に選択権をもってもらうことで自分で決めるという感覚をもってもらいましょう。
・「どちらか」「または両方」という選択肢を提示しましょう。
・「何を食べたいですか?」は漠然とした言い方になります。「パンかご飯か」等の尋ね方をしましょう。

⑤否定的な言い方は避けましょう

・「私を怒らせないで」「どうしてそんなことをするの?」等は使わないようにしましょう。
・「まだ帰れませんよ」ではなく、「もう少しで帰れますよ」というプラスの言葉かけを心がけましょう。

⑥思いを表現するための言葉を見つけられるよう援助しましょう。

・何を言いたいのか推測してみましょう。

一覧に戻る