たんぽぽだより
2021.03.04
2021.3号より
三月三日は「桃の節句」
年明けからの三ヶ月は本当にあっという間に過ぎているように感じています。この時期はまさに「三寒四温」という言葉がぴったりで、気温が二十度を超える日があれば、次の日には十度くらいとかなり寒暖の差があり、春に向けて嬉しい時期でもありますが、着る物の調整に困る時期でもありますね。
そんな折り、三日はお雛様でした。たんぽぽ園にはスタッフの実家から譲り受けたお雛様が二つ、毎年可愛らしい姿で並びます。今年は、配置の関係で段飾りを出すことが難しく、お内裏様とお雛様のみのご披露となりましたが、それでも利用者の皆様、特に女性の方が「可愛らしいね~!」「きれいな顔をしているね」と喜ばれていました。
今回は、二つのお雛様にまつわるお話しをご紹介したいと思います。
一つ目は田村師長(写真右側)のお雛様です。約五十年前、祖母が買ってくれたそうです。祖母は新聞屋を営まれていたそうで、一生懸命働いたお金で買ってくれたそうです。当初は七段飾りだったそうですが、年月を重ねネズミのせいで(!)段が朽ちてしまい、近所の方が五段飾りに作り直して下さったという優しいエピソードがあるそうです。そして数年間、ご自宅で眠っていたそうですが皆様に見てもらえると人形も幸せではないかということで、たんぽぽ園にやってこられました。
もう一つはOTアシスタント、木原さんのお雛様です。ひと味違ったお雛様で「木目込み人形」だそうです。初孫だったこともあり、とても喜ばれた祖父が張り切って買ってくれたそうです。こちらも本来はお道具なども綺麗に揃えられており、段飾りだったようですが、現在はお内裏様とお雛様が二人仲良く並んでいます。
雛祭りは子供の健やかな成長を願うために平安時代から続く行事です。いつの時代も、親や祖父母が子を思う気持ちは変わらないものですね。
また、たんぽぽ園の活動の活動でも皆様の子供の頃のお話しなどたくさん伺っていきたいと思っています。